お宝発掘　その2

お宝発掘シリーズ第2弾です。

これをお宝というのかどうか、難しいところですが、

1977年12月号の少女漫画誌「花とゆめ」に掲載された

みかみなち作「KISSは悪魔の贈り物」です。

「上を下へのロックンロール」という単行本に収められている

ようですが、この写真の物は、当時の雑誌から

すぽっと抜きとって、保存してありました。

なので、表紙がカラー。自慢できるのはその点くらいでしょうか。

当時私は「花とゆめ」を購読していなかったのですが、

これを読みたくて買ったのを覚えています。

クイーンとベイシティローラーズが主人公のもあったようです。

内容は、26ページ。

27歳にして大学の名誉教授、天才ジーン・クライン博士。

彼は15歳の時に亡くなった母親の、形見であるハイヒールを履き続ける

いわゆる変わりもので、カタブツとしても知られていた。

女神となったジーンの母は、天界から、

いつまでたっても独り身でいる息子を心配していた。

そこで、キューピッドであるポールに、ジーンに

愛の矢を射てくるよう依頼するのであった。

一方、宇宙大学の劣等生、スペース・エースは、

なんでも色気でごまかそうとする根性とその成績の悪さから、

ジーン・クライン博士の知能の秘密を探ることを

最後のチャンスの追試験として言い渡される。

大学に潜入し、結局は色仕掛けでジーン博士を

落とそうとするエース（なんちゅう設定だ）。

しかしうまくいかず焦っているときに、同様に大学に

潜入していたキューピッド、ポールと出会い、ひょんなことから

ジーン博士に気に入られ、二人はジーン博士の

研究助手となるのであった。

ジーンの美貌と天才科学者の名声にひかれて、

大学長の娘チェリーはジーンにアタックし続けていたがうまくいかず、

さらにそこに得体のしれない研究助手が二人現れて、

彼らにジーンの前で恥をかかされたチェリーは二人を逆恨み。

二人を痛めつけてやろうと画策したチェリーの仲間に

あえなくつかまってしまうポールとエース。

ジーンがかわいがっている猫、ピーターはその事件を知らせに

ジーンのもとにやってくる。

ジーンは大急ぎでポールとエースを助けようと駆けつけたときに

母の形見のハイヒールのかかとを折ってしまう。

実はジーン・クライン博士の知性と理性はすべてそのヒールの中に

こめられていたのである。

かかとが折れると同時に博士は、メイクをしたジーンに変身。

おりしもそこは大学のロックコンテストのステージ。

悪魔の姿に変身した教授を説明するためにもここはバンドとして

演奏するしかないと思ったポールは、女神に願い、猫のピーター

ともども、変身させてもらい、ステージで演奏するのであった。

無駄になったキューピッドの矢を、客席にバンバン打ち込みながら…。